空港のトラブルアレコレ！信じられな〜い！>【旅客編トラブル】スタッフ全員が一番緊張するその時間とは

飛行機が出発したはずのスポットに帰って来た。
ゲート係員とともに私は機内へ向かった。
ブリッジが付いてドアが開けられる。
この時点ではまだ乗客は降ろせない。
機長からの連絡を待つ。
機長は地上整備士とコックピットから何か話をしている。
しばらくして、整備士たちがエンジンの何かを見始めた。

１分くらいの間。
短いこの時間だが、スタッフ全員が一番緊張する時間だ。
本当になんとも言えないイヤな感じである。
しばらくして整備長が判断を運航課に連絡をする。
その無線をモニターしている各部所も緊張している。
「エンジンブレード変形してます。本日のフライトはできません。
キャンセルです。」
ほぼ絶望的だ。

次の瞬間、全部所が欠航の処理体制に入る。
私はチーフパーサーに話をしてマイクを借り機内で放送をした。
「この便は故障が発覚しました。ただいまより一旦お客様全員を出
発ロビーに誘導しますので、そこで次の案内を今しばらくお待ち下
さい。」と伝えたのだ。

欠航決定は東京本社にいる運航管理者が最終的に決断をする。
この時点では整備長が欠航だと言ってもひょっとしたら直る可能性
や代替便などの可能性もあって、すぐに欠航が決定するというわけ
ではないのだ。
従って、目の前でこれは無理だと思っても乗客にすぐに欠航とは言
えない。
決定までの数十分がとても長い時間に感じるものだ。

つづく・・・

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