空港のトラブルアレコレ！信じられな〜い！>【旅客編トラブル】まったく身に覚えのないクレーム

ある日の昼下がり。
カウンターである女性が何やら不満を吐き散らしている。
「どうなってるのよ、あの女！にくったらしーたら、ないわ！ちょ
っとあなた、あの女に腹たってしょうがないのよ！こっちに呼んで
きてよ！もー、腹の虫が納まらない！」とすごい剣幕だ。

初めは何に興奮しているのか理解できなかったがそれもそのはず。
そのクレームは隣の航空会社、つまり他社のエアラインのカウンタ
ー接客が気に入らないとの苦情で、直接私達の不手際だとかの話で
はなかったのだ。
こんなお門違いな客は珍しい。
しょうがないなぁ、こっちでは何も言えないなぁ。と考えていたら
その客は「あなた、私はここの株主よ！あの女をすぐにここに呼ん
できてよ！ほら、手前から３番目のあの女よ。早く！ひとこと言っ
てやらないと気がすまないわ！」と言い出した。
株主と言われても、会社役員ならともかく現場は直接関与できるも
のではない。
いや、むしろ役員でもどうにかなる話ではないだろう。
我々のマニュアルには株主に対応する記載は載っていないのだ。

それにしても、これはとんだとばっちりだ。
他社のクレームはそこで解決してほしいものだ。

興奮状態でカウンターでまくし立てる様子は他の旅客にも見た目が
悪い。
「すみませんが、中へお入り下さい。」
そう言って、ほとぼりが冷めるまでオフィスの応接室に入ってもら
うことにした。

つづく・・・

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